1.きれいな空気、きれいな水、きれいな寝床
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生産者の一人、小池徳男さんの牧場は、工場から車で片道15分の雄国山麓にあります。
県内初の木造2×4工法の牛舎で32頭の母牛と仔牛を育てながら、質の高い牛乳を
出荷しています。
牛の世話は「きれいな空気、きれいな水、きれいな寝床」が基本と語る小池さん。
木造の牛舎は、換気を一番大切に考えて設計しました。
風通しの良く、牛1頭あたりの面積を通常の1.5倍(幅150cm 奥行190cm)にした
広々とした空間で過ごす牛たちは、ストレスも少ないので表情もおだやか。
辺りの空気ものびのびしています。
エサは、複数回に分けて与えます。
「人間もそうだけど、一度に大量に食べるのはよくない。何回にも分けて食べることで
胃に負担を掛けないで済む。牛が心地よい環境は、人間にも心地よい。
食べ物も住むところもすべて同じです」
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2.豊富な乳量
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ストレスの少ない環境でのびのび過ごす牛は、乳量も豊富。
1頭当たりの10カ月の乳量を全国平均と小池さんの牧場の牛とで比べてみると、
全国の平均乳量が約8,500キロ。
一方、ストレスの少ない小池さんの牧場の牛は、多い時で1頭当たり1万1,000キロ
にもなるのだそう。
「うちの牛の乳量は、福島県内ではトップクラス。会津では一番です」
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3.いつも牛のそばにいます
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「北海道でもどこでもそうだけど、成績のいい牧場の主は、牛舎にいる時間が長い。
だから事故もない」。
最近の牛は、改良が進み過ぎて野性味が少なくなってきているそうです。
「発情のサイン『挙動』というのですが、いち早く気づくことも私たちの仕事」
発情が近づくと牛は、ホルモンの関係で鳴いたり、いろいろな動きをするようになるので、
小池さんたちは、昼夜を問わずこまめに観察しながら世話をしています。
「発情のサインは、とてもデリケート。いつもそばにいて牛の変化をつぶさに観察して
いないとわかりません。
牛が妊娠して仔牛を出産すれば、またお乳が出ます。
良い循環を続けていくためには、いつも牛のそばにいる。これが大事なんです」
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